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『広大地評価と遺留分減殺請求』
平成16年度財産評価基本通達の改正により、広大地の評価方法が変わって、ほぼ1年経過しました。ご存知とは思いますが、一応おさらいのためにこの仕組みを解説します。
| 【広大地の評価】 |
| 24-4 |
その地域における標準的な宅地の地積に比して著しく地積が広大な宅地で都市計画法第4条12項に規定する開発行為を行うとした場合に公共公益的施設用地の負担が必要と認められるもの(但し、大規模工場用地・中高層の集合住宅等の敷地に適する土地を除く)の価額は原則として次の方法による。(詳細は省略する) |
| 広大地補正率 =0.6−0.05× |
広大地の地積
1,000m2 |
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注:広大地補正率は、0.35を下限とする。
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早
見
表 |
地 積 |
広大地補正率 |
| 1,000m2 |
0.55 |
| 2,000m2 |
0.50 |
| 3,000m2 |
0.45 |
| 4,000m2 |
0.40 |
| 5,000m2 |
0.35 |
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つまり、2,000m2の土地は路線価の半分で評価してくれるというものです。5,000m2に至っては、35%で良いのです。
余談と極論ですが、現金3億円を広大地に該当する土地を3億円で買うことにより、65%の節税などという事がおこるかもしれません。
これって、バブル前に横行した相続税対策で土地買いを進めた構図と同じです。その当時は、路線価が公示価格の50%程度でしたので、現金を不動産に換えただけで節税になったのです。それを抑えるために路線価を公示価格の80%にしたはずだったのですが。国税庁も代替わりで、そんなことがあったのを忘れたのでしょうか。まあ、広大地だけにこれは該当するから、いいのでしょう。
このように、この規定は納税者にとっては確かに税金が低くなるので良かったという意見が大多数を占めています。
しかし、新たな問題が既に生じています。相続税評価が時価評価(鑑定評価)に比較して低すぎるという難問です。これが、遺留分の減殺請求につながるのです。 その具体例です。(この件は平成14年度相続分です)
| 東京都A市/土地面積:5,000m² |
| ◎路線価評価 | (従来の広大地方式による評価) |
約7億5千万円 |
| (仮にH16年以降の新方式だと) |
約5億5千万円 |
| ◎鑑定評価額 | (実際にこれで売却) |
約10億5千万円 |
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父親の遺言書によると、長男に95%、次男に5%の配分になっていました。当然、弟は怒り遺留分の減殺請求に及んでいます。
ここで注目したいのは、実際に売買が成約した価格と税務上の評価額の差異です。この相続が平成16年以降であれば、その差額は約5億円になります。
この件で長男側から相談を受けたのですが、この土地については、ほとんど手を打つ事は出来ません。実際に10億円以上で売却しているのですから、これが時価というしかありません。
遺留分の減殺請求の場合の土地評価額は、あくまでも時価(鑑定評価額)になりますので相続税上の評価額は関係ありません。
相続税上の評価をあまりに低くすると本当の評価が見えなくなります。まさに兄弟喧嘩という火に油を注ぐようなものです。
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